リウマチの標準治療(6):現在使用可能な生物学的製剤について
関節リウマチ・膠原病の治療で使用する生物学的製剤について
2003 年にinfliximab(レミケード)、2005年にetanercept(エンブレル)が日本で使用可能になり市販後全例調査が行われました。2008年にはtocilizumab(アクテムラ)、 adalimubmab(ヒーミュラ)が日本で使用可能となり現在市販後全例調査中です。
●日本リウマチ学会による関節リウマチに対する生物学的製剤使用ガイドライン
既存のDMARDs(抗リウマチ薬)通常量で3ヶ月以上継続使用しても次のいずれかを満たす場合。
- 圧痛関節数6以上かつ腫脹関節数6以上かつCRP>2.0mg/dl(or ESR>28mm/hr)
- 画像検査にて進行性の骨びらんを認める。
- DAS28-ESR>3.2で中等度活動性あり。
- *トシリズマブとアダリムマブに関しては1を満たすときのみ
- *さらに日和見感染のリスクが低い状態として末梢白血球4000/mm3かつ末梢リンパ球1000/mm3かつ血中beta-D-グルカン陰性が望ましい。
- *2008年10月現在
投与禁忌
活動性結核を含む感染症を有している場合。NYHA III度以上の心不全患者。悪性腫瘍、脱随疾患がある場合。
リウマチの標準治療(1) (2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)
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