関節リウマチ医学最新ニュース(30)

膠原病、リウマチにおける血清アミロイドAタンパク質(SAA)

血清アミロイドAタンパク質は、膠原病、関節リウマチなどの慢性炎症疾患で上昇するサイトカイン(IL-1β,IL-6,TNF-α)の刺激で、肝臓、血管内皮細胞、脂肪細胞など全身のあらゆる組織で産生されるタンパク質です。

膠原病、関節リウマチの炎症時には、血清アミロイドAタンパク質(SAA)は10~100倍以上に上昇し、CRPという炎症タンパク質よりも急性炎症の指標として有用とされています。

膠原病、関節リウマチでステロイド剤、免疫抑制剤治療中、あるいはウイルス感染ではCRPが上昇しないことがあり、炎症が起こっていてもマスクされ分からないことがありますが、SAAはこのような場合でも鋭敏に反応します。

膠原病、関節リウマチなどで、炎症の結果起こる二次性アミロイドーシスという病態があります。

これは組織にアミロイドというタンパク質が沈着して障害を引き起こしますが、血清アミロイドAタンパク質は、この前駆物質です。血清アミロイドAタンパク質が高値の場合は、膠原病、関節リウマチから二次性アミロイドーシスを合併する可能性が高くなります。

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