現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、関節リウマチの症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。
関節リウマチ医学最新ニュース(36)
ブロッコリー中の化学物質:免疫力回復に有用な可能性
フリーラジカルは,ミトコンドリアにおいて食物からエネルギーへの代謝変換など正常な過程の副産物です。喫煙や汚染大気中に存在する微粒子を通しても体内に侵入します。関節リウマチや様々な膠原病・自己免疫疾患だけでなく、動脈閉塞を引き起こす炎症を誘発するなど,疾患を惹起する酸化的な組織障害をもたらします。
ブロッコリーに含まれる化学物質スルフォラファンが特異的免疫細胞のなかで一連の抗酸化遺伝子や酵素を発現させ,これが細胞を損傷させ,疾患を引き起こすフリーラジカルに対して有効であることがJournal of Allergy and Clinical Immunology(2008; 121: 1255-1261)に発表されました。
老齢マウスをスルフォラファンで処理することにより,免疫反応が若年マウスのレベルまで増強されることが確認されています。
スルフォラファンがNrf2蛋白質という物質と相互作用を起こすことがわかったようです。 Nrf2は全身の抗酸化反応の中心的レギュレータとして作用し,何百もの抗酸化物質や活性化遺伝子,酵素を発現させるたんぱく質です。その一方で感染などに対する炎症反応を引き起こし、感染を治癒させる役割も担います。つまり、リウマチ・膠原病・自己免疫疾患の炎症を引き起こすたんぱく質でもあるのです。
感染なとの酸化ストレスに応答する犠牲として、リウマチ・膠原病・自己免疫疾患がおこると解釈するのか、あるいは感染そのものが恒常的であるためにリウマチ・膠原病・自己免疫疾患の症状が引き起こされているのかは今後の研究に委ねる部分ですが、すくなくとも余分な酸化ストレスそのものをなくす努力はリウマチ・膠原病・自己免疫疾患の治癒には必須となることは間違いありません。
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