現役医師であり統合医療の第一人者である崎谷医師が、関節リウマチの症状・原因・治療に悩む方に対して情報を発信しています。
関節リウマチ医学最新ニュース(33)
米国リウマチ学会が関節リウマチのガイドラインを改訂
米国リウマチ学会(ACR)が関節リウマチ(RA)への非生物製剤系抗リウマチ薬(DMARD)に関する2002年のガイドラインを改訂しました。生物製剤の使用に関するデータも同様に含めるようにしています(『Arthritis Care and Research』6月15日号)。
生物製剤系DMARDは、非生物製剤系DMARDの奏効しなかった場合のみに使用することを明記。関節リウマチ患者の疾患活動性と重症度を定期的に評価し、代わりの治療法を用いるべきかどうかを判定する必要があるとしています。
リウマチを含む膠原病に対する今流行りの生物学的製剤治療は、他の治療法の効果がないときのみに使用と制限されました。
しかし、症状の強い早期関節リウマチ患者では、生物学的製剤治療(抗TNF-α薬)をメトトレキサートの代わりに使用可能としています(早期でも症状が強くないものには使用は不可)。
●非生物製剤系抗リウマチ薬(DMARD)についてまとめますと、
メトトレキサート(リュマトレックス)またはレフルノミド(アラバ)による単独療法は、予後不良の徴候の有無にかかわらず、どの罹病期間、どの重症度の患者であっても開始すべきである。
ヒドロキシクロロキン(抗マラリア薬、日本では使用不可)の単独療法は、予後不良の徴候がなく、疾患活動性が低く、罹病期間が24カ月を超えない患者に勧められる。
ミノサイクリン(抗生物質)単独療法は、予後不良の徴候がなく、疾患活動性が低く、罹病期間が短い患者に勧められる。
スルファサラジン(アザルフィジンEN)単独療法は予後不良の徴候がないすべての罹病期間の患者や、どの疾患活動性の患者にも勧められる。
メトトレキサートとヒドロキシクロロキンの併用は、罹病機関や予後不良の徴候にかかわらず、疾患活動性が中等度から高度である患者に勧められる。
メトトレキサートとレフルノミドの併用は、予後の徴候にかかわりなく、罹病期間が中期から長期(6カ月以上)で、疾患活動性が高い患者に勧められる。
メトトレキサートとスルファサラジンの併用は、疾患活動性が高く、予後不良の徴候があるならば、すべての罹病期間の患者に勧められる。
ヒドロキシクロロキンとスルファサラジンの併用は、罹病期間が中期(6カ月から24カ月)で疾患活動性が高いが、予後不良の徴候はない患者にのみ勧められる。
スルファサラジン、ヒドロキシクロロキン、メトトレキサートのDMARD3剤併用は、予後不良の徴候があり、疾患活動性が中等度から高度な患者ならば、罹病期間に関係なく勧められる。
非生物製剤系および生物製剤系DMARD使用の禁忌になるのは、感染症・肺炎またはその両方の他に、血液・腫瘍・心臓・肝臓・腎臓・神経系の禁忌と妊娠中・授乳中です。
最後にこの論文の執筆者たちは、上記の抗リウマチ薬を製造・販売している製薬会社から金銭の授受があることを認めています。
これを見れば、本当にどこまで医学会のガイドランに妥当性があるのかを疑いたくなりますが、ガイドラインは必ず遵守すべきものではないことだけは一般の医師にも理解が求められます。
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